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[住宅購入時のチェックポイント/内覧会(竣工検査・完成検査)チェックポイント/物件見学 チェックポイント]
【知っておいた方が絶対良い! 】緊急事態宣言下 分譲マンション内覧会 ココにご注意!

新型コロナ感染拡大防止対策や緊急事態宣言を受け、新築分譲マンションをご購入された方の中には、売主主催の「内覧会(引渡し前に図面でしか確認できなかった住まいを実際に確認するための機会)」に出席したくてもできない、という方が多くいらっしゃることでしょう。そんな中、新築分譲マンションの売主側から「内覧会を欠席する場合は、建物に関する確認などの一切を売主に一任する」という内容のご案内を受け取った買主様も増えているとお聞きします。そんな中、さくら事務所に「内覧会を欠席しても大丈夫?」というご相談も多くいただいています

そこで、今回は、内覧会を欠席する場合の注意点と、それらの解決法をご紹介します。

【内覧会欠席の注意点】① 引渡し後に受けられる無償保証を再確認

一般に新築分譲マンションでは、引き渡し後でも主に下記のような保証を受けられます。

● 天災地変に依らない構造耐力上主要部分の不具合と雨漏り(10年)

● 住宅内取り付け物などの経年劣化や所有者の使い方によって生じたわけではない不具合(2年)

マンションごとに受けられる保証の詳しい内容については、売買契約時に契約書とともに渡される「アフターサービス保証書(規準書)」に記載されています。引き渡し前にもう一度、確認しておきましょう。

【内覧会欠席の注意点】② 引き渡し後の不具合発覚について

契約時に受けていた説明や契約書添付として受け取った図面と、実物の建物に明らかな違いがあった場合は、引き渡し後であっても売主側に何らかの対応をする責任が発生することが多いです。(内容により)

例えば契約書添付の図面集に記載されていた照明器具の数が実際の部屋で異なっていたなどの明らかなミスが見つかれば、合理的な理由が無い限り、「誤り」として引き渡し後であっても無償補修対象になると考えられます

しかし、不具合やミスの中には、状況が曖昧で、必ずしも「施工不良である」と買主様が証明できないものも多数あります。

例えば、生活を始めてから「床がとても傾いている?」と感じたり、床に違和感のある盛り上がりがあったり、というような場合。買主様は「おかしい」として売主側に無償修繕を求めたくなります。しかし、売主側からは「家具を置いたり、生活で家を使ったりしたことで“後から”発生した不具合である」と、修繕を突っぱねられるということも実際にありました。

買主様が引き渡し前に状況を確認しておかない限り、「引き渡し前の施工不良である」という証明ができない、というわけです。

また「内装材の傷や汚れ」のような「軽微」という言葉でまとめられてしまうような不具合も、引き渡し後に無償補修対象になりません。保証は売主側により多少異なりますが、傷や汚れなどを引き渡し後の保証対象外とするのは、ほぼすべての売主側が採用している免責事項と考えていいでしょう。

【内覧会欠席の注意点】③ 引渡し後 対応不可能な不具合について

引き渡し後のアフターサービス補修を受けられるかどうかで売主側と買主様の意向が異なり、トラブルになることもよくあります。原因は、売主側の工事の責任で発生した【工事中から存在していた不具合】なのか、買主様やその関係者(引っ越し業社など)により発生した【引き渡し後に発生した不具合なのか】の判別が極めて困難であることからです。

買主様は「自分はそんな傷つけていない! 」「こんなに早く傷むなんて経年劣化とは思えない! 」と主張しますが、それが売主側の責任にあたると立証できなければ、売主側に無償補修を承諾してもらえないというわけです。

アフターサービス保証書には、無償補償の対象となる代表的な不具合例がほんの少ししか書かれておらず、具体的に発生した事案がすぐに無償補修対象となるかどうかは判断できないことが往々にしてあります。実際、過去の事例で、買主様(契約者様)は売主側が無償で直すべきであろうと考えた不具合でも、売主側は保証内容に適合しないので自己負担で直してほしいと拒否、トラブルに発展しているケースもありました。

引渡しという「所有権移転=売主側が住戸内には立ち入れなくなる日」をもって、買主様がどう感じるかによらず、売主側の無償補修が免責となるものがある、ということをしっかり認識しておく必要があるでしょう。

【内覧会欠席の注意点】④ 住戸内の点検以外に行われる手続き

内覧会では、住戸内の施工点検以外に下記が行われることがあります。

・契約した建具等カラーセレクトや間取りメニュープランの確認
・オプション注文の取り付け確認
・住戸内設備機器の取り扱い説明
・共用施設(共用部分)の利用方法説明
・契約書添付のカラーパンフレット
・図面集などの誤記・変更点の説明及び承諾書署名
・契約内容からの変更事項や引き渡しに関する書類などの説明及び承諾書署名

内覧会当日に行われることは物件ごとに異なります。しかし、それらのうち「契約時に聞いていたこと・依頼したことの確認・承諾」は原則として契約者しか行うことができません内覧会を欠席する場合、住戸内の施工点検以外で予定されている説明や手続き内容が何なのか、欠席した場合 それらはどのように手続きするのかを確認しておきましょう。

内覧会をやむなく欠席、売主に一任する その前に!

内覧会は施工の状態をチェックできるだけでなく、間取り、オプション発注品、住戸からの景観など、契約時に説明・確認された内容と実際の住戸の整合を確認できるタイミングでもありますから、可能な限り、引き渡し前に住戸内のチェックを行いたいものです。しかし、多数の人が集まる場所への訪問が心配という今回のような場合、いきなり「買主様欠席 イコール 売主側一任」ではなく、下記の方法で対応を検討してみましょう

《方法 ①》 売主側に個別対応の相談をしてみる

まずは、できるだけ建物内で人と接触する機会を減らす対策について具体的に確認しましょう。また契約者が一斉に訪問する内覧会の日程以外で個別の日程調整ができないかなどを相談してみましょう。

《方法 ②》 個別対応が難しいなら事前確認してみる

「個別対応はできない」「指定の内覧会期日にのみ住戸内の立ち入りができる」という回答が来た場合、住戸の施工点検に関しては「引き渡しと同時に無償補償対象ではなくなるもの」について、通常とは異なる対応の可否を確認しましょう。例えば……

・引き渡し当日 家具などを搬入していない時点での発見、売主側への通知がされたものはアフターサービスで対応可能としてもらえるか

・引き渡し後●日までなら、引き渡し前の指摘と同様レベルで修繕を対応可能としてもらえるか

上記を参考に、懸念事項を事前に売主に確認されることをお勧めします。ただし、前述のように「引き渡しをもって、売主・施工会社が免責となる事項」は正当なルールとして存在しますので、本来は個別にこのようなイレギュラーな対応を求めるのは一般的なことではありません。しかし、今回のように新型ウィルス感染拡大を防ぐために、止む無く現地訪問を諦めざるを得ないという特殊な状況においては、相談してみてもいいのでは? と考えます。

引き渡し前の住戸確認はとても重要!

引き渡し後に発覚した不具合を売主が無償補修してくれるとなった場合でも、床や壁の解体など大掛かりな工事を伴うものだとしたらどうでしょう。過去に「引っ越したばかりなのに家具を移動しなければならない」「工事の内容により「仮住まい」を余儀なくされた」という経験をされた買主様もいらっしゃいました。やはり、引き渡し前には、何らかの形で契約住戸の点検を行うことが最も安心且つ重要です。

売主側の許可が得られれば、ホームインスペクターなどの第三者が住戸内の機能点検を行うことは可能です。床や壁に修繕が必要なレベルの傾きがないか、床下や天井裏に初期不良の水漏れが既に発生していないか、住戸内のドアや窓類に取り付けや調整不良の場所がないか、などを調べることができます。

なお、傷や汚れは個人により気になる・気にならない度合にかなり差があるもののため、第三者への点検依頼は原則として水漏れ有無や取り付け物の動作・固定状態の確認などが対象となります。

傷や汚れ、契約した間取り、眺望といったものの確認は買主様にお願いすることとなりますが、機能点検はプロに任せたい! という方は内覧会立会いサービスのご利用をご検討ください

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