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[一戸建て工事中のチェックポイント]
新築工事の工程表でわかることとは?

住宅の新築工事で計画通り完成させるための道しるべとなるのが工程表です。
工事に関わるすべての人が工程表に従って行動することからも、どれだけ重要なものかがわかります。新築工事の完成品質を左右する要素のひとつとして、工程表通りの工事進行という点が挙げられます。施主の立場でも工程表に注目することで完成品質の向上につながるため、関心を持って関わっていくべきでしょう。
今回は、新築工事の工程表でとくに注目しておきたい内容について解説したいと思います。

新築工事の工程表を施主が把握しておくべき理由

住宅新築工事の工事管理者のおもな仕事とは、「工程管理」「安全管理」「品質管理」「コスト管理」です。これらの管理業務を円滑にするには、工事が工程表通りに進行することが重要なカギになります。
ひとつの建築物は、多くの工事業者がそれぞれの専門工事を行って完成します。工程が遅れると、間に合わせようと作業が雑になることで安全や品質がおろそかになり、そしてムダが増えコストアップにつながるといった悪循環に陥るわけです。
その結果として最も不利益を受けるのは施主といえるでしょう。
したがって、施主の立場でも工程表が守られているか監視することが完成品質を高めることにつながるのです。

工程表のおもな工程の内容とは


住宅の新築工事は、地鎮祭から引き渡しまで多くの専門工事が関わります。
すべての工事内容について施主が把握する必要はありませんが、大きな流れや内容についてチェックしておくとよいでしょう。
大きな工程の流れは以下の通りになります。

  1. 仮設工事
  2. 地盤改良工事
  3. 基礎工事
  4. 給排水工事
  5. 躯体工事
  6. 屋根、防水工事
  7. サッシ、外壁工事
  8. 電気工事
  9. 断熱工事
  10. 大工工事
  11. クロス工事
  12. 設備、タイル、左官工事
  13. クリーニング工事

これらがおもな工事の流れですが、前後することや、重なることもあります。そして各工事業者が工程表をもとにそれぞれの工事を完成させ、次の工程へと引き継いでいきます。
しかし、各専門工事業者も複数の工事を抱えていることや、また天候不良など工事中に問題が発生することもあるため、工程通りに進むまないこともあります。
日々の工程のずれをうまく調整するのが工事管理者の仕事ですが、引き渡し間近に複数工事が重なるような工程になると適切な品質を確保するための管理が甘くなりがちです。
工程変更がたびたび行われたり、多くの工事業者が重なったりするような現場環境に注意です。

新築工事の工程表で注意しておきたい点とは

新築工事の工程表での注意点は、工程の遅れ以外にもあります。
それは以下の2点です。

  • 天候に影響を受ける工事
  • 重要な検査の実施状況

天候に影響を受ける工事

雨の日に施工するとよくない工事については、施工当日の天候から中止されているか、あるいは適切な処置がとられているか確認するとよいでしょう。
例えば基礎のコンクリート打設工事です。基礎のコンクリートは、指定した配合で打設することで適正な基礎強度を確保できますが、水が加わると十分な強度が発揮できない場合があります。したがって搬入された生コンに加水されることは避ける必要があるため、とくに激しい雨が降ることがわかっていれば中止する必要があるでしょう。
またその他にも防水工事や左官工事など、雨天時に施工すると不具合につながる可能性のある工事は、工程表と天気予報に注意しておくとよいでしょう。

重要な検査の実施状況

住宅の新築工事中は工程のなかで、いくつかの重要な検査を実施しなくてはいけません。
検査にも種類があり、検査ごとに実施を担当する機関や人が変わります。
具体的な検査は以下の通りです。

  • 確認申請検査

    「自治体」や「指定確認検査機関」が実施する建築基準法に基づく検査です。
    中間検査と完了検査の2回行われ、建築基準法に適合すると認められることで「検査済証」が交付されます。

  • 住宅瑕疵担保責任保険の検査

    「住宅瑕疵担保責任保険法人」が実施する検査です。
    住宅瑕疵担保責任保険への加入は、新築工事の瑕疵担保責任の10年保証を確実に履行するため売主に義務付けられている制度のひとつです。
    構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について、保険加入の基準を満たしているか検査が行われます。

  • 工事監理者検査

    「工事監理者」が実施する検査です。
    「工事監理者」とは、施主の代理人として設計図面通りの施工ができているか確認する人のことをいい、おもに設計者が任命されることが一般的です。
    また新築工事の工程や安全、品質などの管理を行うのは「工事管理者」になりますが、いわゆる現場監督と呼ばれる立場の人を指します。適正な完成品質を確保するためにも「工事監理者」と「工事管理者」それぞれの立場から相互にチェックする機能が働くことが重要です。
    工程ごとに、「工事監理者」によって設計図面と現場の工事を照合する検査を実施し、その結果を施主に報告します。

  • 住宅会社による自社検査

    住宅会社の検査担当者が実施する自主的な検査ですが、一般的には「工事管理者」が担当します。
    おもに社内の基準に則り、品質を確保できているか、また法令に準じているかなど、工程ごとに確認します。

これら検査のなかで、施主の立場として注目しておきたいのは、「住宅会社による自社検査」といえるでしょう。というのも、現場状況を最も把握し、直接的に指示、指導を行っている立場の人が実施する検査であり、また検査基準を満たせば適正な品質は守られる可能性が高いためです。
重要な工程ごとに実施する検査において、適正でない場合は必ず是正し、そして基準を満たしていることをもって次の工程へ移行することが重要になります。
とくに重要と思われるおもな検査は以下の通りです。

  • 基礎配筋検査
  • 躯体検査
  • 防水検査
  • 構造検査

これら重要な自社検査を確認して工程表に落とし込み、実施状況とその結果について随時報告を受けるようにするとよいでしょう。

新築工事は第三者の工事チェックが効果的

配筋のチェックポイント

住宅の新築工事で工程表が守られることは、完成品質を確保するための重要な要素として捉える必要があります。そして完成品質を確保するには、重要な工程ごとに検査を実施し、かつ検査基準を満たさなければいけません。そのためにも「工事監理者」と「工事管理者」が相互にチェックできる体制が機能する必要があるのです。
ところがこのような体制が整っていない新築工事も多く存在します。
とくに設計と施工を同じ会社で行う場合などは、「工事監理者」と「工事管理者」が同一会社で担当することも多く、相互チェックは機能しにくくなります。
このような場合は、品質を守る意味でも第三者によるホームインスペクション(住宅診断)が効果的です。
さくら事務所では「新築工事チェック(建築途中検査・施主検査立会い)」サービスを提供しています。このサービスは、工事中のミスや手抜きを未然に防ぐため、建物に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、客観的な立場から専門的に工事現場(施工)のチェックを行うものです。
工程表のチェックと同時に第三者による検査の実施を検討してみてはいかがでしょうか。

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