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[災害 チェックポイント]
【台風15号 千葉県被災地支援・現地レポート】台風や自然災害から自宅を守るために「自宅点検」を

2019年9月5日に発生した【令和元年台風15号】。

関東地方に上陸したものとしては観測史上最強クラス台風として、住宅被害は千葉県を中心に7万棟※を超えるなど甚大な被害をもたらしました。(※総務省消防局まとめ)

さくら事務所では台風15号による被害発生直後、千葉県出身・在住の建築士でホームインスペクターの友田 雄俊が発起人となり、社内に「台風15号千葉県支援対策検討チーム」を発足。無償簡易ホームインスペクションを千葉県北西部エリア(野田市、柏市、松戸市、流山市、鎌ヶ谷市、我孫子市)と千葉市エリアにて実施いたしました。

千葉県で行った無償簡易ホームインスペクションの実施の中で感じたことや教訓を風化させないために、現地で感じたことなどを住まいのかかりつけ医であるさくら事務所ホームインスペクター友田 雄俊へのインタビューを基にお届けします。

無償簡易ホームインスペクションを企画した理由

「修繕や商品の紹介を一切行わない“さくら事務所ならではの『完全な第三者の点検』”が、点検商法に不安を抱いている被災された方々に必要だと思いました。」

そう語るのは、さくら事務所ホームインスペクションの友田は千葉県出身・在住の建築士・ホームインスペクターで、今回の台風15号の凄まじさを身をもって体感した一人です。

「私は千葉県で生まれ育って今も千葉県で生活しています。台風被害が大きかった館山に祖父宅があることもあり、建築士として何もせずにはいられなかったんです。」

台風15号の被害状況が刻々と明らかになる中、自分たちに何かできないか同僚にその思いを打ち明けた。

すると想定以上の速さで話は代表の大西のところまで届き、無償簡易ホームインスペクションの実施が決まったという。

「今回無償簡易ホームインスペクションの対象は、『今回の台風による屋根や外壁等に大きな被害がみられないが、本当に大丈夫なのか知りたい方』としました。甚大な被害が各地で報道される中で、『自分では大丈夫だと思ってはいるが、本当に安心して暮らせるのかプロに見てほしい。』『もしかしたら…と感じているが、どこに相談していいかわからない。』といった不安を抱えている方がいるのではないかと感じたからです。そのため無償簡易ホームインスペクションの実施とあわせて、今後、台風や豪雨災害に遭われた際に不必要に不安を感じなくて済むよう、自宅の簡易点検のチェックポイントもアドバイスすることとしました。」

無償簡易点検の診断内容

無償簡易点検の診断内容は大きくわけて3つ。①外壁と屋根の目視確認、②室内の壁や天井の目視確認、③屋根裏の目視確認(点検口がある場合のみ)と設定しました。

◆台風後の自宅点検のポイント

【雨による被害】
  • 軒裏/窓まわり/屋根裏の木部/室内の壁と天井の境目 などに雨じみがないか
  • カビが発生していないか
【風による被害】
  • 屋根瓦がずれていないかなど、全体的に見て損傷が出ていないか
  • 窓まわりの四隅にヒビが生じていないか

「台風による住宅への被害を考えた時、大きく分けると、雨による被害と風による被害の2つが挙げられます。雨漏りによる雨じみが発生していないか、濡れてしまったところにカビなどが発生していないか、強風を受けたことによる揺れによって建物に破損が生じていないかなどを確認しました。

例えば窓まわりにヒビが生じていたとしても、すべてが今すぐ対応が必要というわけでなく、ごく小さなヒビであれば経過観察していただく段階のものも少なくありません。
今すぐ対応が必要な状況なのか、経過観察して様子を見ていくことが重要な段階なのかといったことを一つ一つアドバイスしながらご依頼者さまにも一緒にご確認いただきました。

『なんとなく大丈夫だろうと思っていたが、プロのお墨付きをもらえて安心した。』

『何か対応したほうが良い気はしていたが、どうしたらよいかわからなくて…。』

といった声をいただき安心につなげることができて本当に良かったです。」

住宅診断を行う中で感じたこと

無償簡易点検を実施する中で感じたこととして、

  • 自分では大丈夫と思ってはいるものの、専門家の言葉で「大丈夫」がほしい
  • 屋根裏など自分では確認しづらい・見慣れていない箇所はプロに見てほしい
  • これはダメかも知れない、と思っていても、最初から詳細調査の申込に踏み切るのは心理的ハードル高い(専門家による後押しが欲しい)
  • 住宅を取得してから、いつどのタイミングでどこを点検などすべきか、自宅点検についての情報が伝わっていない

といったことが挙げられました。

「今回、とくに大きな課題だと感じたのは『いつどのように自宅点検を行うべきか』ということが認知されていないという点でした。普段から定期的に住まいの点検を行い自宅のコンディションを把握することで、今回の台風や地震などの災害に遭遇してしまった際に住まいの異変に早期に気が付くことができます。自宅点検の重要性や方法について、住まいのかかりつけ医であるホームインスペクターとして、伝えていかなければと想いを新たにしました。」

災害発生後、被災地で起きた混乱と自宅点検の重要性

被災地となった千葉県では、台風による家屋の損壊に加えて、広いエリアで長期間にわたる停電も発生しました。

厳しい暑さもまだ続く中での停電により、外部情報からも遮断された混乱の中で、自分たちには今何が必要で、何をしなくてはならないのかわからないといった状態に多くの方が陥りました。

「普段から自宅の状態を把握しておくことで、いわゆる『点検商法』のような悪質な声掛けに惑わされずに済むということも自宅点検をぜひお願いしたい理由の一つです。ご自宅はもちろんのこと、年末年始に帰省された際など、ご実家の点検や住まいの状態について、ご家族でぜひ話し合っていただきたいですね。」

大きな災害が起こるたびに、報道などで目にする「点検商法」などの悪徳業者の存在。泣きっ面にハチな被害にあわないためにも、自宅の普段の状態やいざという時の点検ポイントを知っておくことは防災対策・二次被害対策の一つとして重要です。

自然災害からの被害を最小化するために「自宅点検」を 異変に気が付いたらプロに相談を

近年増えている豪雨災害や、台風・地震などの自然災害から自宅を守るためには、まずはマイホームの現在の状態を把握することが非常に重要です。

そのためにお願いしたいのは、定期的な「自宅点検」。

今回、台風後にチェックすべきポイントとして挙げた箇所を含め、普段の掃除や断捨離、帰省などのついでに点検をしてみましょう。

「もし異変に気が付いたら、まずは住まいを建てられたハウスメーカーさん等にご相談するのが良いと思います。一番その家の構造を知っているところとの関係を続けていくことが、自宅ケアにおいて大切だからです。もし、セカンドオピニオン的にアドバイスが欲しい場合や、対応内容に疑問がある場合などには、私たちさくら事務所のような中立的な立場を貫くホームインスペクターにぜひご相談いただければと思います。」

どんな小さなことでも不安があったら、ぜひ私たちプロのホームインスペクターを頼ってほしい…。

「住まいのかかりつけ医」として、さくら事務所は今後も「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」に尽力していきます。


●友田 雄俊

大手リフォーム会社にて、木造戸建て住宅リフォームの営業・設計・工事監理に従事。
外壁塗装などのメンテナンス工事から、フルリノベーションまで幅広く手掛ける。
その後、株式会社さくら事務所に参画。

「さくら事務所のインスペクションのイメージは、気軽に相談できる”まちのお医者さん”です。生活する上で欠かせない衣食住の中でも、住宅に関しては専門知識が必要になることもあります。なにか困ったことや不安なことがあるときに、いつでもお気軽にご相談ください。」

趣味は『音楽鑑賞・ボルダリング・猫とたわむれること』。千葉県出身・在住。

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