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[災害 チェックポイント]
耐震・台風対策…防災リフォームは効率的に

今や中古住宅は「新築を持てないから」というネガティブな選択肢ではなく、ロケーション・立地・スペックなどが好条件の物件も少なくないため、中古戸建、中古マンションを購入してリノベーションするというのも一般的になりました。

ですが、耐震性・防災面に関しては、やはり中古住宅の場合は新築と比較するとより一層の考慮が必要です。そこで関心を集めているのは「防災リフォーム」。リフォームと言えば、キッチン・間取り・意匠などの目に見える部分に費用をかけたいと思いがちですが、家族の大切な安全を守る防災面に特化したリフォームを視野に入れたいもの。

今回は「防災リフォーム」について、具体例を交えながら特徴を紹介します。

防災リフォームの二段階は「家を守る」と「避難効率を上げる」

「防災リフォーム」で真っ先にプランすることは「防災から何を守るのか?」です。立地や環境、エリア、地盤などによっても、どんな防災を警戒すべきなのかは異なりますが、守るものの優先順位がぶれないようにしましょう。

最優先すべきはもちろん「人命」になるでしょう。人命を最優先させるためには、住宅はどうあるべきでしょうか?

二つの観点から考えたいと思います。「家自体を災害から守る」ことと「中にいる人をスムーズに確実に避難させる」こと。

具体的には、建物の補強と出入口などの開口部の確保が重要です。まず「住宅が住人を守り」、困難になった時には「スムーズに逃げ出せる」という二段階を固めます。

つまり防災リフォームは「災害からの防衛をレベルアップさせる」及び「避難効率の向上」が目的で、単に建物の強度をアップさせるだけではないのです。

耐震リフォームでは強度はもちろん建具などにも配慮

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耐震リフォームは中でも、「建物の補強」が大きな重要度を占めています。建物の耐震性が足りないと倒壊などの大事故に繋がりかねないことから、建物の中に居る人を守るためには「強度」がはずせない条件となります。

耐震性については、「旧耐震」と言われる1981年以前の建物では、現在の耐震基準で建てられた建物よりも強度が大きく下回ることがほとんど。単に柱を増やしたりすれば耐震性が高くなるわけではなく、今の建物の耐震性を専門家に調査・診断してもらい、コンピューターで正確な補強個所を割り出して工事を実施する必要があります。

耐震リフォームでもうひとつ重要なのは、すでに述べた「避難がスムーズにできるか」です。

例えばドアについて考えてみましょう。ドアの形は長方形。さらにドアを囲うドア枠も長方形です。もし地震が建物に襲い掛かると時としてドア枠をゆがませ、長方形の形が崩れ、ドアが開かなくなる事態を引き起こすかもしれません。

こうしたドア弱点も昨今では改良が加えられ、ドアと枠の間に変形を見越したゆとり(クリアランス)を設けるなどされています。そのためリフォームの際には、こうした避難も見越して、「対震性」の高いドアに変えることが推奨されます。

家の補強はもちろん大切ですが、どんなに家を補強しても「逃げる」ことを頭において、防災リフォームを検討しましょう。

台風の前後にはドローンで屋根を現況を調査

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台風に配慮したリフォームについて考えてみましょう。台風はその性質上、上に行けば行くほど風圧力がアップします。そのため主に屋根の補強が重点課題。具体的には屋根材の飛散防止のために、屋根材を固定するクギやネジの本数を増やしたり、接着剤を併用したりして固定します。

この補強はマイホームを守る意味だけでなく「飛散した屋根材で他の人を傷つけない」という意味でも重要です。

台風が来た時、そして屋根材が飛んでしまうほどの暴風雨が来た時、万が一周囲に通行人がいたら、飛散した屋根材でケガをさせてしまったり、隣家に損害を与えてしまうトラブルもあり得るかもしれません。

台風の前後に屋根の状態が気になる場合は、詳細報告書付きのドローン調査で屋根の状況を確認し、ホームインスペクター(住宅診断士)のアドバイスをリフォームに活かすのもおすすめです。

ハザードマップと建物のコンディションを把握

こうした防災リフォームを考える時は「計画性を持つ」ことが重要です。闇雲にリフォームするよりも、建物のコンディション、立地・地盤・環境でどんな災害のリスクが高いかで重点的に補強する箇所を決めましょう。また修繕面のリフォームのタイミングと合わせることでのコストダウンなども考慮したいもの。

防水リフォームで言えば、ハザードマップ上での水害の発生しやすい土地なら強く意識したいでしょう。台風対策ならば、住宅同士の間隔が非常に狭い密集地より、住宅の間隔が広く空き、風をさえぎるものが少ない場所のほうが風の影響を受けやすく、屋根リフォームが重要になります。

あらかじめ計画を立ててから実行に移すことで、建物そのものだけでなく家財まで守りたいのかどうか、また、予算の中で何を最優先にするかを選ぶことができ、効率的なリフォームをすることが可能。それが家財を守るだけで無く、人命を守ることにも繋がります。

ハザードマップを確認しながら、ホームインスペクション(住宅診断)で自宅のコンディションを知った上でのプランニングがおすすめです。

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